感覚統合運動とは
世界的に取り組まれている療育法のひとつです。
感覚の調整を行い、生活上の困難を解消することを目指します。
身体へのアプローチを行い、生活の中で必要な動きができることを目指します。
- 身体を動かす、人と関わりを通して自己肯定感がもてることを目指します。
そもそも感覚とは
体の外から入ってきた刺激を、脳で情報として受け止め、処理することです。
刺激を受ける(入力)→情報処理→行動する(出力)
例えば、字を書く、会話する、運動等を行う場合、いろいろな感覚情報を脳が無意識のうちに処理しています。人間の脳は無意識に全ての感覚を使用し、うまく連帯・調整することで適切な行動を行うことが可能となります。
発達の中で苦手なことを抱えていると、感覚をうまく連帯・調整することができず、それによって気になる行動・言動が起きてきます。
感覚の種類
(五感)視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚
自分でも自覚しやすく、トラブルも実感しやすい分野です。周囲にも気付かれやすく比較的に対応が多くなります。
(三つの感覚)固有感覚・前庭感覚・触覚
自覚なく使っている感覚のため、トラブルがあっても本人も周囲も気付きにくい分野です。
この3つの感覚に何らかのつまずきがあると、その時、その場、その状況に適した行動がとれず、生活上の困難が生じやすくなります。
固有感覚
- 筋肉の関節の動き(伸び縮み)
- 身体の各部位の位置
- 力加減(丁寧さ)
固有感覚につまずきがあると・・・
- 細かな動作が苦手
- 力加減が調整できず、動作が乱暴
- 文字がうまく書けない など
前庭感覚
- 身体の傾き・バランス(姿勢の維持)
- 滑らかな目の動き(眼球運動)
- 三半規管(左右・傾き)・耳石器(上下の加速・減速)
- 重力加速度
前庭感覚につまずきがあると・・・
- 頭や身体をいつも動かしている
- 人の目をみて話せない
- 高い所や足場の不安定な所を怖がる など
触覚
- 識別系:触った物や形や素材が何であるかが分かる
- 原始系:とっさの反応、本能的に身を守るための反応
触覚につまずきがあると・・・
- 距離感をつかめない、近すぎる
- 自分から人に触れるのに、人に触られると嫌がる
- 衣服へのこだわりが強い など
感覚統合理論
自覚しにくい「3つの感覚」は、生きる上での土台(基礎・基盤)となっています。
気になることだけをどんなに頑張ってやろうとしても、固有感覚、前庭感覚、触覚が整っていないと、他のこともなかなかうまくいきません。
「ココカラ」では、お子様の困っていること、うまくできないこと、問題行動等の背景を、発達段階や発達の順番、感覚統合理論に基づいた独自のチェック表を用いて見つけていきます。
その背景にあるものを、感覚統合運動を通じて土台を整え、成長を促します。
運動用具
バランスボール、トランポリン、バランスディスク、バランスビーム、平均台、マット、跳び箱、鉄棒、スクーターボード、ロープ、縄跳び、ボール、ミニハードル、コーン各種、フラフープ、風船、ラケット など
保護者様の声
- 姿勢がよくなった!
- 目が合うようになった!
- 順序立てて行動できるようになった!
- 集中できる時間がのびた!
- 字がマス目に入るようになった!
- レゴやパズルを積極的に取り組むようになった!
- 階段を降りる時のぎこちなさが減少した!
- 得意なことが見つかった!
- 説明が通るようになった!